アメリカでロックダウンで移動制限されているときに、アニマルシェルターにいた数多くの動物が引き取られていったことで、カリフォルニア州やイリノイ州では、空っぽになっているところもあるというニュースがありました。
実際に人に会って話をできない代わりに、身近にペットを置いてさみしさを和らげている人が実際に増えているとのことです。
日本でも通常飼われるペットとしては犬、猫がいるわけですが、その犬というのは特別な存在で猫には代替できない特徴を持っています。
この記事では、犬と人間のコミュニケーションの質が他の動物と違う理由について解説しています。
犬と対照的な猫を比較して、その行動特性が違うことで人間との相性も大きく違っていることが明確にわかります。
動物好きな人にもそうでない人にも楽しめる内容となっています。
犬の行動特性
自然の中では、犬は群れの中で行動し、日中の間、群れのすべてのメンバーが食料の確保と安全の責任を負っています。それを人間からから見ると、ただ個々の犬が好きなように歩き回っているように見えます。
通常、群れにはリーダー犬がいて、他の犬はそのリーダーに従います。この犬の群れる本能は、昔からあり、現在の犬にもまだ色濃く残っています。
一般にすべての犬は自分の仲間の近くにいて、気の置けない関係で、オーナー、その家族、仲間の犬という近い関係のグループに喜んで従う傾向があります。
犬は昼間に活発に行動します。犬は時々昼寝をしますが、飼い主の近くにいることを好みます。人間の言語に対する理解度が深く、繰り返し発声する単語に正確に反応し、警察犬、救助犬、介助犬として訓練に適した知的な言語処理能力も犬の特徴です。
猫の行動特性

ライオンも含めた野生の猫は、夜に一人で狩りをする孤独な動物です。
夜間でも視力が落ちることなく、周りの様子を観察することができます。犬とは違い、高い壁からジャンプしたり、すばやく体を動かし、柔軟に危険な状況から自分を守ることができます。
猫の鋭い爪は、獲物(プレイ)を捕まえ、大きな捕食者(プレデター)から身を守るのに非常に有利です。
個人プレーが得意な猫は、仲間と協力して生活する必要はありません。これはまた、猫にはグループという概念がなく、個人のテリトリーに非常に敏感であることにも関係しています。
一般的に猫は犬と比較して独立心が強いです。猫は愛想がなく、とっつきにくい感じがします。猫はよく日中に眠り、真夜中に家を歩き回ります。
この行動は猫のテリトリー認識にとって重要であり、特に去勢していない猫は、トイレの周りの領域をマークして他の猫に見せつけます。
これは、自分の縄張りを主張して守るためです。実際、部屋の家具を移動または再配置するだけで、猫にとって縄張りを荒らされたというストレスの原因となることがあります。
また、猫は基本的に夜行性ですが、多くの猫は日中飼い主のために時間を合わせます。ルーチンを設定すれば、猫はスケジュールに適応できるようになります。
イメージ的に、犬は「人懐っこい」「忠実」「賢い」などの特徴で、猫は「気まぐれ」「自由」「わがまま」というのが一般的ではないでしょうか。
グループ意識をもつ犬とのコミュニケーション

群れの中で生きることになれた犬はリーダーの存在を本能的に察知してそれに従います。
家族の中でどの人間が一番のリーダーかを見抜き、その人を優先して従っていこうとします。
犬の中では以下のような基準をもとにリーダーとして認められます。
-一緒にいて遊んでくれる
-怖いときに自分を守ってくれる
-ほめるだけでなく、悪いときに叱ってくれる
仲のいいグループと敵から守るべきメンバーという意識を持つ犬は、スムーズに人間とコミュニケーションが取れます。
グループのリーダーとして人間を認めているため、それを脅かす存在は敵だと認識します。そして、人間が時間をかけて言葉のトレーニングをすれば、その言葉/音を理解して、それに従ってくれるって、改めてすごいことだと思います。
警察犬、救助犬というのがいても警察猫、救助ライオン、などあり得ないですからね。
最後に
グループ意識を持つ犬は人間にとって特別な関係を築けるペットであり、深いコミュニケーションがとれます。それに対して、猫は独立心が強く、こちらの意図も理解しようとしないため、扱いにくい面があります。
実は犬にとっても人間ほど信頼できる仲間を見つけるのは難しく、現代では犬同士で群れをつくって生きていくことの代わりに、人間と関係を築いて社会性を回復しています。
飼っている人にはにはわかりますが、犬を置いて出かけてあと戻って来た時に、犬が見せる本当会いたかったというアクションにはとてもまっすぐで、ウソ偽りのない、気持ちが現れています。
人間と犬とのコミュニケーションは犬の純真さに支えられています。
もしそれが人間に期待できないなら、人間同士のコミュニケーションは犬よりも難しのかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。