プロ野球は、一部制限付きの観客受け入れができるようになり、少し収益が改善するようになっていきますが、それでもスポンサー収入、チケット収入への依存は大きいので、2019年の絵50%の収益をあげるのも難しいと思われます。
上記のニュースの解説では、プロ野球は無観客開催ですべての試合が行われた場合は、前年比90%減となり、かなり厳しい状況です。
人が集まって収益を上げていくいくつかモデルの収益構造は以下のようになっています。
プロ野球 放映権収入、スポンサー収入、チケット収入、物販収入
音楽イベント チケット収入、物販収入
映画館 チケット収入、物販収入
アフターコロナの時代のオンライン化

プロ野球は、もともと4月から無観客での開催を予定していましたが、緊急事態宣言の状況もあり、6月からの開催となりました。
物理的に集まる人数が限定される中で、スタジアムではプレイヤーだけが動き、各社がライブ映像を配信したり、ラジオのように試合の進展とスコアを伝えるような静止画に近い多様な形での提供となりました。
従来のテレビ、ラジオのように無料で提供されるものと、人数が限定されて特別なサービスが提供されるものが混在してどれが人気を獲得していくかはこれからの展開次第です。
アフターコロナで提供される付加価値

ジャイアンツの試合で提供される「バーチャルビューチケット」では、アバターを通して、観客同士が交流できるサービスとなっていて、2000名の人数制限で提供されています。
また、横浜DeNAベイスターズの「オンラインハマスタ」、オンライン上で双方向の対話が可能となり、登録ユーザーがスタジアムのメインビジョンのファン映像を放映したりする機能まで備えています。
今後もインターネットの双方向性をいかしたサービスが次々誕生しそうです。
新しい収益の試み

新しい方式でファンを楽しませる工夫は見られているが、これまでのような巨額の放映権収入には至っていない状況です。
また、実際の野球をプレイしている選手と直接の交流というのは試合の最中は難しく、チームのマネジャーなどを通しての間接的な交流となってしまうのではないでしょうか。
新しい試みとして、阪神球団では投げ銭のシステムで選手を応援するということを始めるようですが、実際に受け取った選手が即座に反応できるのか不明です。また、金額的にも収益の柱になっていくというのにはほど遠い状況です。
このような球団の収益低下が継続すれば、当然選手自体の年俸にも大きく影響し、来年の契約では大きく下げられるのが目に見えています。
そういった球団の収益構造が見えてくれば、個別の選手たち自身でマネタイズする方法が広がっていき、個人の練習諷詠の動画、プライベートを公開する動画など個人のブランド化していく動きがでてくると思います。
球団に依存できないことがはっきりすれば、自分の価値をどのようにマネタイズするか真剣に考えて生き残っていく厳しい世界となっていきます。YouTubeのプラットフォームはこれまで以上に活用される流れがきています。
まとめ

プロ野球でも制限付きの試合が再開されつつありますが、以前のようにライブで同じ画面を見ているということではなくなり、収益も90%減となり、新しいサービスでの収益化が必要となってきています。
いつくかの球団で、個別ユーザーにカスタマイズしたサービスが限定人数で提供されていますが、ファンの確保、収益の確保という面で見直しが必要です。
また、球団の収益力が落ちているために、その中の個人選手自体が自分の価値を提供する個人ブランド化が進み、YouTubeなどのプラットフォームでのサービス化が展開されていくことになりそうです。
集団スポーツでチームを応援するよりも個人プレイヤーがフォーカスされ、それぞれのオリジナリティ、価値提供の方法で差がつく時代になってきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。