意味もなく、古くさい社内ルールが厳しい….
あまり魅力的な先輩がいない….
マナー研修ばかりで仕事の中身がわからない….」
このような悩みに回答します。
この記事を読むことで以下のことが理解できます。
•希望部署への配属が無視される理由
•新卒の採用基準が能力ではなく潜在能力
•厳しい社内ルール/マナーが重視される理由
ではさっそく見ていきましょう。
新卒一括採用というシステム

新人が入ってくる4月は大幅な人事異動が行われるシーズンです。
この人事によっていきなり地方に飛ばされたりすることもあり、喜怒哀楽のドラマががず多くみられる時期でもあります。
会社という集団のメンバー
例年であれば、この季節は新しく仕事についた新人がようやく仕事に慣れてきて、学生時代とのギャップから5月病などが発生する季節です。
学生時代にあれだけ苦労して手にした仕事が自分が予想したものとは違うというが日本の企業では制度として確立しています。
会社から指示された仕事を問題なくこなす組織人としての忠誠心が期待されます。
年功序列と一体化した新卒一括採用
日本の大企業では会社にとって便利なジェネラリストが重宝されますが、外資系企業では専門スキルを持ったスペシャリストしか採用されません。
ただ、会社からすると、一人一人の持っている新卒の能力/スキルはゼロであり、白紙の状態で仕事を教えていくという前提で教育しています。
そのため、個別の人がどのような個性を持っているかにはまったく関心がなく、定期的に行われる人事異動で、違う仕事を経験することを通じで会社という仕組みを角度を変えて体験していくことが教育の一環です。
最近の事例では、男性社員が出産で長期間休んでいたあと、会社に復帰した途端に地方の辺鄙な場所に異動させられたという上場企業カネカという会社の話もあります。
新卒独特の採用基準

新卒の採用は、何かができるということでされるのではなく、会社でやっていける可能性があるというポテンシャルを見極めて採用されます。
ポテンシャル採用
普通に考えれば、同期で一括で、大量の400-700人などいる中で個別のスキルなどを評価することはできません。
新卒は潜在的な学習能力があるということだけで採用されています。
小学校から大学まで答えのある問題をいかに効率的に回答できるかにより評価されてきた基準では学習能力しか図れません。
組織から期待される人物像
会社に入った途端、会社の上下関係にいかになじんでいくかという軍隊的な従順さが求められていることに少しずつ気づいていくことになります。
基本は上司の発言が常に正しく、下のポジションの意見は正しいものであっても取り上げられることはないということに理不尽さを感じることも多くなるでしょう。
新人に求められるのは、専門的なスキルではなく、その会社になじむ’会社人’という独特の存在ということに気づかされます。
入れ替え可能な存在

会社というグループの一員になるということは、入れ替え可能な部品のように扱われるということになります。
個別の志向性は考慮されない
新卒のまず大前提として同期が数多く存在することもあり、新人はだれとでも取り換え可能な部品という扱いであり、その人の特性、方向性などは考慮されません。
大学時代やってきたこと、得意だったこともほぼ無視されます。
いわゆる総合職ということで、会社の予算を獲得した各部門に対して、割り当てられます。
そこで勤め終わるということではなく、3-5年でスケジュールされて別の部署に移り、地方の支店などに簡単に異動させられます。
扱いは基本、取り換え可能なので。
特別な専門性が期待されない
勤め始めて3-5年もすると、通常は全く別の仕事が割り振られます。
同じ部署に10年とどまってやっていくことはほぼありません。
会社全体がどのように動いているかを経験することが重視され、専門性は期待されません。
自分の希望を出したとしてもそれがかなうことはありません。
定期的ジョブローテーション
社員が専門性を持つことに関心がない企業は、どの部署に行っても通用するジェネラリストを好むため、2-3年くらい勤務すると、ローテーションで別の仕事に異動させられます。
会社の中で個人で専門スキルを身につけていくのは難しいと実感します。
今年に入ってからは専門人スキルを重視するジョブ型雇用が拡大していて、従来の新卒一括採用のベースであるメンバーシップ雇用は減っています。
そのことにふれた以下の記事では、ジョブ型雇用の拡大について詳しく説明しています。

まとめ: 【サラリーマンの悩み】新卒に与えられる仕事がゴミでやる気が出ない

会社はスペシャリストよりもジェネラリストを好むために、短期間でジョブローテーションがあり、スキルを身につけるのが難しい状況です。
他の会社でも通用するスペシャリストよりもその会社でしか役に立たない会社人であることを要求されます。
新人が自分が進むべき方向性を決めて伸ばしていくというのが難しいというのが日本の大企業のケースではかなり多くなっています。
最後まで、記事を読んでいただき、ありがとうございます。