サラリーマンになると、仕事の中で主体性が求められ、自分の意見を同僚の前で発表したり、部門やチームの方向性や目的を明確にして、自分のスタイルを確立していることを見せる場面が増えてきます。
また、プライベートでも、SNSなどの情報発信で自分の持っているアイデアを共有してもらったり、自分のスタイルを広げていきたいという思いからも自分らしさを意識することがあります。
その時のベースとなる’自分らしさ’について、明確になっていることは大切ですが、そもそも’個性’ともいわれる’自分らしさ’とはどのようなものでしょうか。
自分らしさとは他人との違いの部分のことですが、他人を客観的に見ることはできても自分自身を客観的に見ることは難しいです。それは自分の中にある感覚も、他の人も同じようにある感覚だと思ってしまうからです。
例えば、料理をするときに、すべての材料をそろえて、並べて包丁で切っていくことを次のフライパンに入れて炒めることを想定したうえで、切る作業をしていくことは慣れている人にとっては簡単なことです。それを初めて見た人は、全体像がつかめずにどこを見ていいかもわからないため、最初はその人には難しく、あっていない活動だと思ってしまったりします。
未体験のものを自分には向いていないものと感じてしまったり、取り組む前の段階で失敗することを避けたい思ったりしてしまうのが普通です。
本来は自分で取り組んでいるものを他人が見たときに、客観的に他の人に比べてうまくやっているというのが判断できることがその人に向いていることであったりします。自分の中で苦も無く継続できることは、自分らしさのタネである可能性がありますが、自分では見つけられなかったりします。
生活のいくつかの場面での自分の個性、自分らしさについてみていきます。
会社の中の居場所

会社の中では、たくさんある仕事の中で、個人に割り当てられた仕事を処理することが自分の仕事をこなすということです。同僚や上司からの視点で、自分がうまくやっていると見える部分があれば、どの部分かカジュアルに聞いてい見ることで簡単にわかることもあります。
ただ、仕事内容が主体的に自分で始めた取り組みでない場合、たくさんの同僚と同じ仕事をしていているので、その取り組み姿勢に大きな差がないということもありがちです。
その場合には、自分が主体となって望ましい結果を出すための取り組みを上司に提案したり、いい結果を出すために、自分で工夫した仮説をいくつか試してやってみる具体的な施策を考えていく必要があります。
自分が始めた行動であれば、苦労もなく、継続してやっていける仕事となる可能性が高く、自分らしさとも合っているかも自分で判断できる場合があります。
通常は最初の取り組み自体がうまくいくというよりも、うまくいかない結果から何度か試みを重ねたのちにうまくいくことがほとんどです。
新しい挑戦は、失敗するのが普通です。
ユニクロの柳井社長のいう、1勝9敗というくらいの挑戦が必要なことがほとんどですので、結果が出るまでの継続することが何より大切となります。
家庭の中の居場所

サラリーマンの場合、帰宅時間が遅くなり、毎日の家事については女性側に負担がかかっていることがほとんどで、そのことについて、見直されることがありません。
男性が主体的に家族全体をよくするための取り組みについて、話し合いをしたり、将来の改善計画について意見交換することはあまりありません。
いくら忙しいとはいえ、一日24時間のうち、半分以上は家で過ごす時間なので、それを今よりよく快適に過ごすための計画に主体的にかかわることができれば、改善するための行動ができるようになります。
世間では、亭主元気で留守がいい、とはよくいわれていますが、今までのステレオタイプの亭主のイメージで家庭がよくなるということはまったく期待できません。
家庭での生活費の使い方、保険の契約内容、教育の計画など将来にわたる理想像は、夫婦であっても異なっています。
そのことを認識したうえで、理想の未来へむけての具体的な行動のためには、どのように主体性をもって家庭にかかわっていくかをすり合わせることが必要です。
友人関係の中の居場所

個人のSNSの発信の中ではどれだけのイイネがついたか、あるいは、どれだけのフォロワーがいるかという数が重要視されています。有力なインフルエンサーといわれるひとには何百万というフォロワーがついているのが普通です。
そういった数の勝負を続けていくことは上には上がいてキリがありません。
短期間にあまり価値を共有していない人たちにイイネをもらっても自分としては価値がないと思っています。
それは自分らしさ、個性を大切にしていくことと、それがどれだけの数として受け入れられるかは異なっているため、結果をコントロールすることはできません。
あくまで、将来の自分の理想に向けて、自分の個性を大切にして、自分の実体験、正直な感想を主体的に発信していくこと、それを継続していくことが価値共有できるコミュニティとしていい関係が築けると思います。
最後に
仕事の場面で主体性を持って仕事をしていくこと、家庭の中でも快適な環境のために主体性を持ってかかわっていくこと、友人関係でも積極的に自分のアイデアを発信して、大切にしているオリジナリティを追求していくこと、の3つはすべてつながっています。
今の自分のいる現実が自分の望むものではないときに、それを変えていけるのは自分自身の行動だけです。スーパーヒーローが現れて、あなたを理想の未来に連れて行ってくれるということは起こりません。
まず、自分がいる位置を確認して、目標である未来を目指して行動し、それを継続していくことから自分の人生をコントロールする力が持てるようになります。
最後にホセムヒカというウルグアイの政治家の名言を紹介します。
自由はお店で売っていない、自分で勝ち得るものだ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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