そもそも働いている時間が長いし、ツライ….
キツイのに給料が安い….
なんとかこの3Kから抜け出したい….」
このような悩みに回答します。
この記事を読むことで、キツイ、厳しい、給料が安いという仕事で苦しむ状況になる理由を理解し、それに対して、どのようして抜け出していくかについて、複数の業種の例を上げて解説します。
3Kという用語周辺の歴史と語源

長い間、仕事について3Kという言葉が使われていますが、時代の状況により意味が異なっています。
そもそも3Kとは
3Kの言葉には長い歴史があり、時代により意味することが異なりますが、まずは使われだした時の意味から始めましょう。
「3K」とは、もともと「きつい」「きたない」「キケン」を表す言葉です。
それぞれローマ字にすると、頭文字Kが3つで「3K」と呼ばれるようになっています。
一般的に、肉体労働系の労働環境が良くないとされる職場を意味する言葉です。
「3K職場」「3K職種」のように使われます。
「3K」という言葉は、1980年代末ごろから広く使われれてきました。
当時はバブル経済の真っ最中で、金融、商社、マスコミなどの華やかな職業へのあこがれが強く、「3K」と呼ばれるような地味で肉体的・精神的に負担の大きい職業は敬遠される傾向がありました。
「3K」に当てはまる職種としては、建設業や清掃業、農林水産業、看護師などがあります。
6Kとは
最近の「6K」もまた、一般的に仕事の負担が大きいとされる職業を指す言葉です。
「3K」との違いは、「きつい」「きたない」「キケン」の3つに加え、「帰れない」「厳しい」「給料が安い」の3つを加えたとことにあります。
このうち「帰れない」「厳しい」「給料が安い」は、「格好悪い」などに置き代わる場合もあります。
「6K」にあたる業界としては、やはり建築業や看護師といったものが主な業種です。
これらの仕事は体力的なつらさや精神的な負担に加え、給料や休暇といった福利厚生面でも厳しいことが多くなっています。
新3Kとは
「新3K」とは、従来の「きつい」「きたない」「キケン」の「3K」に対し、比較的新しい職場の不満を表すようになった言葉です。
従来の「3K」との違いは、旧「3K」が主にブルーワーカーの職種について使われていたのに対し、「新3K」はホワイトワーカーの職種に対して使われるという点にあります。
「新3K」の意味や内容は、場合によって異なります。いくつかの組み合わせの例として、「きつい」「厳しい」「帰れない」や、「きつい」「帰れない」「給料安い」といったものです。
いずれにしても3Kとは肉体的な酷使のわりにはむくわれず、会社から評価がされにくく、給料的な待遇が悪い仕事のことを指します。
職場が3Kとなっている理由

先日こんなツイートをしました。
忙しくてきつい仕事の方が給料が安い理由
1.単価が低いため客層/客質が悪い
2.人が定着しないため、頼れる責任者がいない
3.先輩/後輩の壁が大きく助け合いが少なく性格がゆがむ
4.マネジャーが忙しすぎて全体のことを考えられない#ブログ書け #ブログ初心者 #ストレングスファインダー— べんきち@Webマーケター (@apc_ken) August 25, 2020
業界や会社にはそれぞれの収益構造があります。
収益とは、商品/サービスの単価 X 売上数量です。
単価が低いもの、例えば、100円のチョコレートと500万円する高級車では収益規模や利益率が大きく異なってきます。
単価が低い業界では、どうしても無理をして売上を上げるように努力するため、数量(労働量)によって勝負しているため、すべての負担が現場の労働者に重くのしかかります。
そして競合との関係で単価を上げるというのができないという過当競争に巻き込まれてしまいます。
同じ業界で異動しても収入アップしない

3K業界自体で過当競争になっているので、会社が変わっても単価を上げることができない構造となります。
そして、新しい仕事でも同じ長時間労働によって同じ3Kの厳しい仕事を続けていくことになります。
ただ、同じ業界の中で可能性の一つとしてあるのは、会社の中に独立制度があって自分の店のオーナーとして店舗を任せてもらうということがあります。
ただし、この独立制度も初期費用にかなりのロイヤリティを要求されたり、売上からの吸い上げもキツかったりします。
その上で、新しく店舗を出したところでうまくいくという保証もないので、リスク大です。
余程の覚悟を決めて過当競争の業界でやっていくという強い意思がある人以外はおススメできません。
下積みの長い美容業界の利益率は低い

美容師は、利益率が低い職業です。
利益率とは、売上から固定費(人件費 + 光熱費 + 家賃)や 諸経費を引き、総売上に対する利益の割合です。
美容室の利益率は実質4-5%ぐらいです。
なぜ美容室の利益率が低いのか、それは収益の生産性が低いからです。
一個人のお客様にかける時間と手間がかかるわりには、客単価が低いので利益率が上がりません。
それでは、なぜ客単価が低いのでしょうか。
同じ地域の競合の美容室がどんどん増え、価格競争になり、1000円カットという別業種ともマーケットを争っているからです。
同じようなことが介護業界、飲食業界にもいえ、単価が低く、競合が多いというなかでの価格競争で単価を上げられません。
3Kの多いショップ店員、タクシードライバーの場合の収入実態

ショップ店員も一般に店で扱っている商品単価は低いです。
アパレル、化粧品などの高単価商品もありますが、仕入のコスト、在庫管理が難しい面もあり、自社オリジナル商品以外は実際の利益率は高くありません。
タクシードライバーも1回の乗客の単価が2000-3000円前後が多く、それが一日で5-7人ぐらいがいいところだろうから売上が1万円から2万1千円くらいで、人件費、ガソリン代、諸費用を引いたら利益率10-15%であればいいほうでしょう。
収入アップ可能な業界を見てみる

経済統計を見てみると、業種により、平均給与に偏りがあります。
高収入をえられるのは特定の業界となります。
現時点で高収入の業種とは
日本人の平均年収は平成30年度の統計で441万円となっています。
女性の場合はパートなどの方も多いので、男性の平均と比べると大幅に低くなります。
その統計では給料が低い業種は、「ホテル業」「飲食業」「サービス業」などになります。
反対に給料が高いとされている職業は、「情報通信業」「金融業」「保険業」という業種です。
もし自分の働いている業種が「ホテル業」「飲食業」「サービス業」に近い業種であれば、リスクをとって独立していくこと以外は収入を上げることは難しいですね。
保育士、栄養士などの国家資格を持つ仕事でも給料が平均よりも低い実態となっています。
高収入で未経験が応募できるのは
「情報通信業」「金融業」「保険業」という業界は好収入を見込めますが、金融、保険業界については基本的に経験者で知識がある人材が求められています。
しかし、IT、通信業界では比較的未経験で受け入れてくれる会社が多いです。
未経験の転職の場合、業界での実績のあるスキルがないため、人物重視の採用となります。
未経験の仕事への転職については以下の記事が参考になります。

まとめ: 【サラリーマンの悩み】収入アップするため、今の仕事の脱3Kは可能か
今の仕事の中で3Kという評価が上がりにくい仕事をしている場合、会社/業種的な構造的な理由のため、収入を上げていくというのは実質的に不可能です。
3Kという職種は過当競争で単価が上げられないため、労働力の量でカバーするしかなく、現場の労働者の負担が大きくなります。
高収入業種とは「情報通信業」「金融業」「保険業」という業種になりますが、未経験で応募可能なのは、IT、通信業界となります。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。